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海外在住の相続人から「相続分譲渡」を受けて解決した事例

事 例

10年ほど前に母が亡くなり、遺産分割がなされないまま、母名義の不動産が残されていました。

相続人は、姉妹3名でしたが、その内の1名(長女)は、既に亡くなっており、その子は、海外に在住していました。

依頼者である三女は、その海外在住の子とは、ほとんど面識がないため、どうすればよいかということで、弁護士へ依頼しました。

調停による解決

ご依頼後、その海外在住の方のメールアドレスは分かっていましたので、メールを送らせていただいたところ、オンラインでお話しができるとのことでした。

オンラインを用いて、その方と協議を行ったところ、当方の事情をよく理解していただき、当方の依頼者への「相続分譲渡」に応じていただけるとのことでした。

メールにて、「相続分譲渡証書」を送り、そちらへご署名をいただくとともに、在外日本領事館に出向いていただき、在留証明書と署名証明書を取得して、国際郵便でそれを当事務所へ送っていただきました。

本件については、諸事情があり、その後に、三女を申立人とし、次女を相手方として、遺産分割調停を申立てました。

最終的に、うまく話しが進み、当方の依頼者(三女)が不動産を取得する内容にて調停がまとまり、不動産名義を取得することができました。

弁護士コメント

近年、海外に住まう日本人も増えています。

海外に相続人がいる遺産相続の手続きは、次のような点で困難がつきまといます。

① そもそも、どのように連絡を取り、遺産分割の協議をするか
② 海外在住の方については、住民票や印鑑証明書が取れないので、その点をどうカバーするのか
③ 海外在住の方を、相手方として遺産分割調停を提起することもできるが、送達手続きに膨大な時間を要する

上記の①の点については、近年であればスカイプやZOOM等のオンラインシステムを用いることが考えられます。
また、メールアドレスが分かっていれば、メールによる連絡も可能です(これらが使えない場合には、国際電話又は国際郵便のやり取りとなりますが、費用・時間がかかります)。

上記②の点については、日本での住民票に代わるものとして、在外日本大使館(領事館)で取得することができる「在留証明書」があります。
また、印鑑証明書に代わるものとして、これも日本大使館(領事館)で発行してくれる「署名証明書」が必要となります(署名する書面を大使館等に持っていき、面前で署名し、それに証明書をつけてもらう)。

しかしながら、日本大使館(領事館)が必ずしも、その相続人の近くにあるとは限らず、場所によっては、大使館まで数時間もかかるというケースもあります。

本件では、「相続分譲渡証書」をいただくことができ、「在留証明書」「署名証明書」の取得にも協力をいただくことができた事例ですが、ここまで協力してくれる相続人の方が稀かもしれません。

上記③についても問題で、私もまだ経験はありませんが、海外にいる相続人(日本国籍)を相手方にして遺産分割調停を起こすことはできますが(海外の住所が正確に判明していることが必要)、遺産分割調停の書類一式を、相手方に送達するには、領事館送達といって、領事館を経由して送達することが必要となります。これには、相当の時間がかかってしまうと言われており、早期の解決を目指す場合には、なかなか難しい問題となります。

海外在住の相続人(日本人)がいるケースは、なかなか解決が難しいケースに分類されますが、まずは弁護士へご依頼をいただき、トライしてみるということが必要と考えています。

(なお、本件は、あくまで実際の事例を改変してフィクションとしたものを「解決事例」としてご紹介するものです。)
 
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