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前妻の子に対して、後妻側の代理人として遺留分請求をした事例

事 例

前妻が亡くなった後に、現妻(ここでは「後妻」といいます)と婚姻した男性が亡くなりました。

男性と後妻は20年以上連れ添ったものの、数年前から仲たがいし別居しており、そのためか、男性は、後妻には一切の財産を残さず、前妻との間の子に全ての財産を相続させる遺言書を作成していました。

男性が亡くなった後、さすがに相続分が0円ということに納得ができず、後妻は、弁護士(当職)を代理人に就けて、前妻の子に対して、遺留分請求をしました。

訴訟での解決

遺留分請求後、この件は示談交渉ではまとまりそうもない事案であったため、早い段階で遺留分の調停を申立てました。

家庭裁判所の調停手続きの中で、前妻の子は、「後妻は、父から多額の生前贈与を受けているから遺留分はない」と強硬に争ってきました。

約1年ほど調停手続きを行いましたが、前妻の子の強硬な態度は変わらず、結局、合意に至ることができず調停手続きは不成立(不調)で終わりました。

その後、後妻側から遺留分の訴訟を提起いたしました。

訴訟手続きは、調停手続きとは異なり、最終的に和解がまとまらなければ、裁判官の判決がなされる手続きです。

この訴訟手続きの中で、弁護士からどんどん後妻に有利な主張をし、最終的には、裁判所からの和解勧告もあり、遺留分として相当額を支払わせる内容で和解が成立しています。

弁護士コメント

本件は、遺留分の審理が調停手続きでは終わらず、その後に訴訟を提起した事案です。

多くの事案では、調停手続きで合意形成ができるのですが、本件のように主張の対立が激しく、譲歩が見込めない事案の場合には、調停手続きが不調で終結することもあります。

遺留分の事案については、調停が不調で終結した後には、あらためて訴訟を提起する必要があります。

訴訟は、調停と異なり、最終的に和解が成立しなければ判決(裁判官の決定)がなされる手続きですので、一定の結論を得ることができる手続きです。

これも事案によりますが、あまりにも相手方の主張が不合理で、しかもその主張を譲らないという態度でしたら、本件のように調停手続きは不調で終結させて、訴訟を提起した方が、結果として、依頼者にとって有利な結論となるケースもあります。

相続・遺留分の問題でお悩みの方は、一度ご相談ください。

(なお、本件は、あくまで実際の事例を改変してフィクションとしたものを「解決事例」としてご紹介するものです。)
 
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